【女性編】浴衣の着付け方(動画付き)
夏になると花火大会や縁日、盆踊りなど浴衣を着て行くイベントが増えてきます。
着て行きたいけど着方がわからない、着て行くたびにお願いするのも悪いとお考えの方のために、
初心者でも着付けられるように動画付きでわかりやすく解説していきます。
今年の夏こそは浴衣の着付けをマスターしてお出かけしましょう♪
浴衣の着付けに必要なもの
浴衣(ゆかた)
自分のサイズにあったものを選びましょう。
ポリエステルや綿・麻など素材は様々です。
地色が白いものは素材によっては透けやすいので注意が必要です。
帯(おび)
浴衣の着付けには主に半幅帯(はんはばおび)や兵児帯(へこおび)を使用します。
半幅帯は幅が15cm程の帯で、文庫(ぶんこ)結びやリボン結びに用います。
リバーシブルタイプもあり、両面で違う色を使えるため便利です。
兵児帯は幅の広い柔らかい帯で、くしゅくしゅ、ふんわりとした可愛いさが特徴です。
扱いや管理が簡単なこともポイントです。
肌着(はだぎ)
浴衣の下に着る和装用の下着です。浴衣下(ゆかたした)とも言います。
ワンピースタイプだと洋服感覚で着られます。
素材は上半身部分が綿、スカート部分が滑りの良いポリエステルかベンベルグ(キュプラ)のものがおすすめです。
こしひも(2本)
腰と胸の2箇所を固定するように2本使用します。
一般的に長さは2mぐらいのものが良いでしょう。
素材は綿もありますが、ほどきやすさの面で絹やモスリン(毛)のものがおすすめです。
伊達締め(だてじめ)
幅10cmほどの着付け用の紐です。締まりが良い絹のものか、扱いやすいマジックタイプの伊達締めがおすすめです。
帯板(おびいた)
帯にシワが寄らないようにお腹の部分に入れて使います。
ベルト付きのものだと初心者でも簡単です。
タオル
体型の補正に使います。
浴衣を着用するときは体型に凹凸のない寸胴型にすることで着姿が美しくなります。
また、汗を吸い取る役目も果たしてくれます。
下駄(げた)
下駄はサンダルと違い、鼻緒の付け根が真ん中にあるため、小指が台からはみ出てしまいますがそれが正しい姿です。
ゴム底の下駄は衝撃を吸収してくれるため足が疲れにくいです。
最近は浴衣にサンダルを合わせる人も増えています。あまり形式にこだわらず好きなスタイルで楽しみましょう。
浴衣の各部位の名称
浴衣の着付け方を動画でご紹介
浴衣の着付け方
【STEP1】肌着を着てタオルで補正する
汗を吸い取り浴衣の汚れを防ぐために肌着を着用しましょう。地肌に着るよりも浴衣がはり付かないので体感も涼しくなります。
上述したように凹凸のない体型が着姿も美しく、着崩れしにくいので胴回りをタオルで補正します。
ブラジャーも和装用のものを使います。
目的は胸を潰して平たくするためなのでスポーツブラやカップ付きキャミソールでも代用可です。(ワイヤー入りのものだと肋骨を圧迫して痛くなる可能性があります。)
【STEP2】浴衣を羽織り、体の中心と裾の位置を合わせる
①浴衣と背中の中心を合わせる
浴衣を羽織ったら左右の袖口を引き、浴衣の背縫い(せぬい)が背中の中心に来るようにバランスを調整します。
②衣紋(えもん)を抜く
左右の掛け衿を片手で持ち、もう片方の手で背縫いをもって前後に引いて衣紋(えもん)を抜きます。
※衣紋を抜くとは衿を首にぴったり付けずに少し間を開けてうなじ部分を露出することです。
目安として指3本分の隙間を作ります。
③裾(すそ)の位置を合わせる
衿先(えりさき)をもって裾(すそ)を一度上げてから、裾のラインをくるぶしにすこしかかる位置に決める。
そのまま上前(うわまえ)の脇縫いを右の脇線に合わせ固定したら、余った部分を右手で引っ張る。
上前をまっすぐ戻し、下前を左の脇線に合わせる。この時、下前の裾が地面から20cm程の高さになるように調整する。
再度上前を下前の上に被せ、しっかりと右手で固定する。
④こしひもを結ぶ
右手は固定したまま、左手で余っている部分を前後共に上へあげ、腰回りをスッキリさせる。
左手でこしひもの中心をもって上前を抑え、後ろで交差させて腰骨の少し上あたりをしっかりと結ぶ。
【STEP3】おはしょりと衿(えり)を整える
①衣紋(えもん)が抜けているか確認する
再度、掛け衿と背縫いを持って中心を合わせ、衣紋が抜けているか確認する。
②おはしょりを整える
身八ツ口から手を入れておはしょりを整える。
下前を画像のように三角形に整え、上前をかぶせると綺麗なおはしょりができます。
お腹側を整理したら背中側も同様に整える。
③伊達締め(だてじめ)を結ぶ
アンダーバストあたりをこしひもでしっかりと結ぶ。
こしひもの上に伊達締めを当て、後ろで交差させ、前に持ってきてから2回くぐらせる。
伊達締めの両端を持っている手を入れ替えてねじり、余った部分を伊達締めの隙間に収める。
これで浴衣の着付けは完成です。
続いて帯の結び方です。
半幅帯(はんはばおび)の結び方【ちょう結び】
【STEP1】帯を巻く
帯板をつける
伊達締めの上にベルト付きの帯板を付けます。
(ベルトなしのタイプは最後に帯に挟むため省略)
手先(てさき)を作る
帯の端約50cmぐらい(帯の位置から垂らして膝にくるぐらい)を半分に折る(手先を作る)。
折り目が上側に来るようにして右肩に手先をかけておく。
帯を巻く
反時計回りに帯を胴に2周巻きつける。
緩まないように1周ごとにギュッと締めると綺麗に巻けます。
締めるときは帯の下を持つと締めやすいです。
手先とたれを結ぶ
手先と反対側の帯端(たれ)を右脇の下から綺麗に三角形におって帯幅を半分にする。
手先とたれを帯の上のラインに沿わせるようにしっかりと結ぶ。
結び目を縦にすると解けなくなります。
【STEP2】帯を結ぶ
今回は定番の結び方「ちょう結び」をします。
他にも色々な結び方があるのでチャレンジしてみましょう!
羽部分を作る
たれを一度広げたら、自分の肩幅を目安に三つ折りにする。
三つ折りにした帯の中心をM字に折り曲げる。
羽部分を結ぶ
M字部分に手先を2回巻きつける。
余った部分を帯と帯板の間に入れる。
最後に羽の形を整え、時計回りに半周回し、余って出ている帯を中にしまえば完成です。
おまけ
飾り紐を帯の真ん中に巻くとワンポイントとしてより美しい着姿になるのでオススメです。
おわりに
最初は綺麗に着られなかったり、着崩れしやすかったりすると思いますが、
何回か練習すれば綺麗に着付けできるようになります。
是非今年は一人の着付けをマスターして浴衣でお出掛けしちゃいましょう♪
Author Profile
上田 謙一郎
1988年12月24日生まれ(やぎ座のO型)
上田嘉一朗商店商店創業者、上田美枝のひ孫で東京都杉並区に3人兄弟の真ん中として産まれる。
大学卒業後2年間の大阪での修業を経て、2014年4月に入社。以来、新たな事業への挑戦と改革を行っている。
好きな食べ物はブロッコリー、苦手なものは満員電車。趣味は映画鑑賞。